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交通事故の過失割合でもめる例

2023年10月10日

交通事故は突発的に発生し、その後の過失割合の決定が、当事者間でのトラブルの原因となるケースは少なくありません。

過失割合は交通事故の責任の割合を表す数値で、損害賠償金にも大きくかかわる重要な問題です。

今回の記事では、交通事故の過失割合でもめやすいケースや注意点、もめた場合の解決方法について詳しく解説します。

交通事故の過失割合で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

交通事故の過失割合でよくあるもめるケース

交通事故の過失割合でもめるケースとしてよくあるのは、次の6つの状況です。
・事故の状況が珍しい
・損害額が多額になる
・死亡事故
・複数台の自動車・人が関わっている
・当事者が感情的になっている
・客観的な証拠が揃っていない

とくに過失割合の判断が難しい事故や、高額の損害賠償にかかわる事故では、過失割合に関する論争が激しくなりやすいといえます。

どのような交通事故の状況でもめやすくなるのか、以下で詳しく見ていきましょう。

事故の状況が珍しい

過失割合でもめるケースの一つとして、通常の事故とは異なる珍しい事故状況があります。

非標準的な動きや状況がかかわる事故では、保険会社も過失割合の判断が困難となり、関係者が各自で違う見解をもつ可能性が高くなります。

明確なルールがない分、どちらの当事者も自分が正しいと主張し、対立が起きやすいといえるでしょう。

損害額が多額になる

被害が大きく損害額が多額になる事故も、過失割合でもめやすいケースの一つです。

当事者が支払う負担額が増えると、わずかな過失割合の変動でも大きな金額の差となる可能性があります。

過失割合を低く抑えようとした結果、互いの当事者が一切の妥協を避け、交渉が難航しやすくなる場合も多いでしょう。

死亡事故

死亡事故では遺族の感情が大きく関与し、過失割合でもめるケースが多いです。

遺族は、亡くなった当事者の過失が少ないと考える心理が強くはたらくため、冷静に過失割合を判断するのが困難になります。

一方、生存している当事者も、死亡という重大な結果に対して責任を最小化したいと考える傾向にあるため、双方が納得のいく結論に達するのは難しいでしょう。

複数台の自動車・人が関わっている

複数の自動車や人々が関与する事故は、過失割合の決定が複雑化します。

事故の原因や結果を正確に分析するためには、各車両や当事者の動き、行動を個別に評価し、総合的に判断する必要があります。

多くの要素が存在すると、一つひとつの過失が事故の発生にどれほど影響しているのかを考慮するのが難しく、過失割合で争いが起きやすいです。

当事者が感情的になっている

当事者が感情的になってしまっている状況では、冷静に交渉を進めるのが難しく、もめるケースが多いです。

感情的な当事者は、自分の主張に固執し、相手の言葉を受け入れにくくなる傾向があります。

過失割合についての交渉は、感情が介入すると合理的な結論に達しにくくなるため、どちらか一方でも感情的になっているとスムーズに進まないでしょう。

客観的な証拠が揃っていない

事故における過失割合の確定には、客観的な証拠が極めて重要です。

事故の状況や当事者の行動を裏付ける証拠が不足していると、各当事者の主張が対立し、解決が難航しやすくなります。

このような状況では、過失割合の判断が主観に依存してしまうため、結論への道のりが複雑化するでしょう。

 

交通事故の過失割合で理解しておくべきポイント

交通事故の過失割合を決める際、理解しておくべきポイントが3つあります。
・過失割合は保険会社が決めてしまう場合が多い
・過失割合は過去の判例を基に決められる
・過失割合を決める上では証拠が重要

過失割合の決まり方を理解しておくと、相手方との交渉も進めやすくなるでしょう。

交通事故の過失割合を決める上での3つのポイントについて、以下で詳しく解説していきます。

過失割合は保険会社が決めてしまう場合が多い

交通事故の過失割合は、まず保険会社によって決められるのが一般的です。

ただし、保険会社から提示された過失割合が必ずしも適正とはいえないため、安易に同意せず慎重に判断する必要があります。

被害者自身で異議を唱えたとしても、交渉に慣れた保険会社の担当者の意見を曲げさせるのは難しいケースが多いでしょう。

提示された条件に納得できない場合は、交通事故問題に精通した弁護士へ相談してみるのをおすすめします。

過失割合は過去の判例を基に決められる

基準となる過失割合は、基本的に過去の裁判例を参考に判断します。

交通事故であれば、似た類型の事故の過失割合をもとに基準を決めるケースが多いでしょう。

基準となる過失割合が決まったら、事故発生時の細かな状況や被害者の属性などによる修正要素を加味した上で、当事者双方の話し合いによって決定します。

適切な過失割合を判断するためには、多くの要素を考慮する必要があり、専門的な知識が必要です。

過失割合を決める上では証拠が重要

過失割合を決める上で重要となるのは、交通事故の様子を示す客観的な証拠です。

適切な過失割合を算出するには、事故の状況や当事者の行動、交通状況などを正確に把握する必要があるためです。

証拠となるものとして、主にドライブレコーダーの映像や目撃者の証言・事故直後の現場を撮影した写真などが挙げられます。

自らの主張を正当化するには、事故直後の証拠集めや情報収集も大切です。

 

交通事故の過失割合でもめたときは弁護士に相談を

当事者同士の話し合いで解決できない状況では、第三者の介入や法的手続きを検討する必要があります。

交通事故の過失割合でもめてしまった場合は弁護士へ相談することをおすすめします。

弁護士は法的なトラブルを解決する専門家であるため、知識や経験をもとに最適な解決方法をアドバイスしてくれるでしょう。

弁護士へ依頼すると、相手方との交渉や、交渉が決裂した際の調停・裁判といった負担の大きい手続きを一任できます。

 

交通事故の過失割合でもめたら、早めに弁護士へ相談しよう

交通事故では一方にのみ過失があるケースは少なく、加害者だけでなく被害者にも何割かの過失割合が加算されるのが一般的です。

当事者間での過失割合を巡ったトラブルは厄介であるため、もめた場合にはできるだけ早い段階で第三者の介入による解決を図るといいでしょう。

事故の過失割合を巡ってもめていたり、相手方から提示された過失割合に納得できない場合は、専門家である弁護士への相談も検討してみてください。

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