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バイク事故の過失割合は?例と合わせて解説

2023年01月4日

バイクに乗っていて事故に遭ってしまった際、過失割合がどのように決められるのか不安に思う人は多いのではないでしょうか。

こちらにも過失があると判断された場合、受け取れる損害賠償金が減額される可能性があります。

今回の記事では、バイク事故の過失割合の決まり方や、事故のケース別の過失割合について解説していきます。

普段からバイクに乗っている人は知っておくべき内容となっているため、ぜひ参考にしてみてください。

 

バイク事故の過失割合を決める上でのポイント

バイク事故の過失割合を決める上で重要となる主なポイントは、次の4つです。
・事故現場
・信号機の有無
・信号機の色
・バイク事故の単車修正

上記の要素がどのような状況であったか、またどのように判断されたかによって過失割合は決められます。

それぞれのポイントについて、以下で確認していきましょう。

事故現場

事故現場の状況は、過失割合を決める上で重要な要素です。

交差点の場合は、道路の広さや見通しのよさ、徐行や一時停止が必要な状況であったかどうかなども重要視されます。

前方のみならず左右にも注意力が要求されるため、当事者双方がどのような注意を払う必要があったかも検討されるポイントです。

事故現場の状況は過失割合に大きく関わるので、交通事故に遭ったら必ずその場で警察へ連絡するようにしてください。

信号機の有無

信号機の有無も、過失割合に大きく影響するポイントです。

信号機が設置された道路であれば、基本的に信号機の表示に従って走行する必要があります。

信号機がない道路の場合、左側の車両が優先されたり、幅の広い道路側が優先されたりするケース等があります。

信号を無視して交通事故を起こした場合は、加算される過失割合は非常に大きくなるでしょう。

信号機の色

信号機の色も、過失割合を決める上で重要となります。

赤信号で進行して事故を起こした場合、過失割合は100%に近い数値になる可能性が高いです。

また黄色信号は原則として進行してはならないと規定されているため、黄色信号で進行していた場合も一定の過失割合が加算されるでしょう。

交通事故発生時の信号機の色は、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像によって立証されるケースが多いです。

過失割合をなるべく少なくするためには、黄色信号では無理せず早めに停止する心がけが大切です。

バイク事故の単車修正

バイク事故の場合、単車修正についても知っておく必要があります。

バイクは自動車よりも車体が小さくバランスを崩しやすい特徴があり、交通事故の被害が大きくなりやすいです。

そのためバイクと自動車(四輪車)との交通事故では、基本的にバイクの方が過失割合が小さくなり、これを「単車修正」といいます。

バイクや普通車・大型車など車両の種別によって注意義務の重大性が変わり、過失割合に反映されます。

 

バイクと車の過失割合の例

バイクと車の過失割合の例を、次のケース別で解説します。
・バイク直進・自動車直進の例
・バイク直進・自動車が左折や進路変更の例
・バイク右折・自動車直進の例
・渋滞中の車両間の事故の例
・対向車同士の事故の例
・追突事故の例

上記のケースはあくまでも一例で、このほかにも細かい状況によって異なる場合があるため参考程度に留めてください。

各ケースの過失割合について、以下で解説していきます。

バイク直進・自動車直進の例

バイクと自動車がどちらも直進していて、出会い頭で交通事故を起こした場合の過失割合は以下のとおりです。

バイクの信号 自動車の信号 バイクの過失割合 自動車の過失割合
0% 100%
100% 0%
10% 90%
70% 30%
40% 60%

上記は同じ道幅で信号機が設置されている交差点の、一般的な過失割合となります。

信号機の有無や道幅、一時停止規制、優先道路など細かな要素によって過失割合は異なるため注意が必要です。

バイク直進・自動車左折の例

交差点において、直進しているバイクと左折した自動車が衝突した事故(巻き込み事故)の過失割合は、以下のとおりです。

事故状況 バイクの過失割合 自動車の過失割合
自動車がバイクより先行して左折 20% 80%
自動車がバイクを追い越して左折 10% 90%

巻き込み事故の際は、一般的にバイクと自動車の位置関係や、自動車がウインカーを適切に出していたか等によって判断されます。

バイク右折・自動車直進の例

信号機が設置された交差点で、右折したバイクと対向方向の直進車が事故を起こした場合の過失割合は、以下のとおりです。

バイクの信号 自動車の信号 バイクの過失割合 自動車の過失割合
青矢印 0% 100%
70% 30%
青で交差点進入後、黄で右折 25% 75%
青で交差点進入後、赤で右折 10% 90%
50% 50%
黄で交差点進入後、赤で右折 20% 80%
40% 60%

上記は信号機が設置された交差点での、基本的な過失割合です。

信号機や一時停止の有無、道幅、進行方向などによっても過失割合は異なります。

渋滞中の車両間の事故の例

信号機がない交差点で、渋滞中の車両の間を直進または右折した自動車が、直進しているバイクと衝突した交通事故の場合、過失割合はバイクが30%となります。

当事者双方とも視認性の悪い状況となりますが、渋滞車両の左側を直進しているバイクの方が自動車より優先されるからです。

また、自動車が駐車場やガソリンスタンドに入ろうとして事故になった場合は、バイクの過失割合がより少なくなる可能性が高くなります。

自動車が駐車場などの道路外に出るのは、交差点に比べてバイク側が予測しにくい状況となるためです。

対向車同士の事故の例

対向方向から直進している自動車とバイクの交通事故の場合、センターラインをはみ出して走行(センターオーバー)していた側の過失割合が100%となります。

自動車がセンターオーバーした場合は自動車の過失が100%、バイクがセンターオーバーした場合はバイクの過失が100%です。

センターオーバーしていなかった側は基本的に0%ですが、前方不注意や著しいスピード違反などの重過失があった場合は、修正要素として一定の過失割合が加算される可能性もあります。

追突事故の例

理由のない急ブレーキが原因で発生した追突事故の過失割合は、以下のとおりです。

事故状況 バイクの過失割合 自動車の過失割合
急ブレーキをかけた自動車にバイクが追突 60% 40%
急ブレーキをかけたバイクに自動車が追突 20% 80%

理由のない急ブレーキには、信号の見間違いや小動物が飛び出してきた場合の急ブレーキも含まれます。

目の前に歩行者や自転車が飛び出してきた場合などの急ブレーキは、やむを得ない理由として認められるため、原則として過失割合は加算されません。

 

バイク事故の過失割合は事故の状況によって大きく異なる

一般的なバイク事故の過失割合を紹介しましたが、実際の事故では状況によって過失割合が加算・減算され、変動するケースが多いです。

バイク事故と一言でいってもさまざまな発生状況があるため、当事者本人が過失割合の判断をするのは非常に難しいでしょう。

相手方の保険会社から提示された過失割合に疑問があったり、納得できなかったりした場合は、すぐに承諾する必要はありません。

一度交通事故に強い弁護士に相談し、専門家としてのアドバイスを受けるのをおすすめします。

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