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後遺障害等級とは?|後遺障害等級認定が認められるためのポイント

2022年10月7日

交通事故に巻き込まれた際、ケガが完治せず、後遺症として残ってしまう場合があります。

後遺障害等級の申請をして認定されると、加害者側に対して後遺症に応じた慰謝料や逸失利益の請求が可能です。

今回の記事では、後遺障害として認定される症状や慰謝料の目安、認められるための条件などについて解説していきます。

症状に見合った適正な賠償金を受け取るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

 

後遺障害等級とは?

後遺障害等級とは、交通事故によるケガが原因で残った後遺症を、症状の重さに応じて1級〜14級の等級に分類したものです。

1級に近いほど重い症状とされ、加害者側に請求できる慰謝料の金額も高額になります。

各等級に該当する症状と、慰謝料の目安は以下の表のとおりです。

後遺障害
等級
症状 自賠責基準
の慰謝料
弁護士基準
の慰謝料
第1級
(要介護)
1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
1,650万円 2,800万円
第2級
(要介護)
1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
1,203万円 2,370万円
第1級 1. 両眼が失明したもの
2. 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3. 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
4. 両上肢の用を全廃したもの
5. 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
6. 両下肢の用を全廃したもの
1,150万円 2,800万円
第2級 1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
2. 両眼の視力が0.02以下になったもの
3. 両上肢を手関節以上で失ったもの
4. 両下肢を足関節以上で失ったもの
998万円 2,370万円
第3級 1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの
2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5. 両手の手指の全部を失ったもの
861万円 1,990万円
第4級 1. 両眼の視力が0.06以下になったもの
2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
3. 両耳の聴力を全く失ったもの
4. 一上肢をひじ関節以上で失ったもの
5. 一下肢をひざ関節以上で失ったもの
6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
7. 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
737万円 1,670万円
第5級 1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
2. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
4. 一上肢を手関節以上で失ったもの
5. 一下肢を足関節以上で失ったもの
6. 一上肢の用を全廃したもの
7. 一下肢の用を全廃したもの
8. 両足の足指の全部を失ったもの
618万円 1,400万円
第6級 1. 両眼の視力が0.1以下になったもの
2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
4. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40cm以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
5. 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
6. 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
7. 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
8. 一手の五の手指又は親指を含み四の手指を失ったもの
512万円 1,180万円
第7級 1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
2. 両耳の聴力が40cm以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
3. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
6. 一手の親指を含み三の手指を失ったもの又は親指以外の四の手指を失ったもの
7. 一手の五の手指又は親指を含み四の手指の用を廃したもの
8. 一足をリスフラン関節以上で失ったもの
9. 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
10. 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
12. 外貌に著しい醜状を残すもの
13. 両側の睾丸を失ったもの
419万円 1,000万円
第8級 1. 一眼が失明し、又は一眼の視力が0.02以下になったもの
2. 脊柱に運動障害を残すもの
3. 一手の親指を含み二の手指を失ったもの又は親指以外の三の手指を失ったもの
4. 一手の親指を含み三の手指の用を廃したもの又は親指以外の四の手指の用を廃したもの
5. 一下肢を5cm以上短縮したもの
6. 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
7. 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
8. 一上肢に偽関節を残すもの
9. 一下肢に偽関節を残すもの
10. 一足の足指の全部を失ったもの
331万円 830万円
第9級 1. 両眼の視力が0.6以下になったもの
2. 一眼の視力が0.06以下になったもの
3. 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
7. 両耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
8. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
9. 一耳の聴力を全く失ったもの
10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12. 一手の親指又は親指以外の二の手指を失ったもの
13. 一手の親指を含み二の手指の用を廃したもの又は親指以外の三の手指の用を廃したもの
14. 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失ったもの
15. 一足の足指の全部の用を廃したもの
16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
17. 生殖器に著しい障害を残すもの
249万円 690万円
第10級 1. 一眼の視力が0.1以下になったもの
2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
3. 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
4. 十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5. 両耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
6. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
7. 一手の親指又は親指以外の二の手指の用を廃したもの
8. 一下肢を3cm以上短縮したもの
9. 一足の第一の足指又は他の四の足指を失ったもの
10. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
11. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
190万円 550万円
第11級 1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3. 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4. 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5. 両耳の聴力が1m以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
6. 一耳の聴力が40cm以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
7. 脊柱に変形を残すもの
8. 一手の人差し指、中指又は薬指を失ったもの
9. 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
10. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
136万円 420万円
第12級 1. 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2. 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3. 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
4. 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
5. 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
6. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
7. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
8. 長管骨に変形を残すもの
9. 一手の小指を失ったもの
10. 一手の人差し指、中指又は薬指の用を廃したもの
11. 一足の第二の足指を失ったもの、第二の足指を含み二の足指を失ったもの又は第三の足指以下の三の足指を失ったもの
12. 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
14. 外貌に醜状を残すもの
94万円 290万円
第13級 1. 一眼の視力が0.6以下になったもの
2. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
3. 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5. 五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
6. 一手の小指の用を廃したもの
7. 一手の親指の指骨の一部を失ったもの
8. 一下肢を1cm以上短縮したもの
9. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失ったもの
10. 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
11. 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
57万円 180万円
第14級 1. 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
2. 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
3. 一耳の聴力が1m以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
4. 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
5. 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
6. 一手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
7. 一手の親指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
8. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
9. 局部に神経症状を残すもの
32万円 110万円

 

慰謝料の算定方法には自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準があり、基本的には弁護士基準がもっとも高額です。

1級と2級は、介護が必要かどうかで自賠責基準の慰謝料目安が変わり、要介護であれば介護費用が加味されるため高額になります。

上記で挙げた症状と慰謝料はあくまでも目安であり、実際に認定される等級や請求できる慰謝料は表と異なる可能性もあるため、参考程度にしてください。

 

後遺障害等級認定を認められるためには

後遺症が後遺障害として認められるためには、必要書類をそろえて申請する必要があります。

交通事故で後遺症が残ったとしても、後遺障害等級の認定がなければ後遺障害慰謝料の請求はできません。

認定される可能性がある条件と申請方法について、以下で詳しく解説していきます。

認定される可能性がある条件

後遺障害等級を認定される可能性がある条件は、次のとおりです。
①交通事故が原因で症状が残っている
②治療の効果が得られなくなった
③後遺症の症状について医学的に証明できる
④後遺症の症状程度が自賠法施行令で定める等級に該当

後遺障害は、申請すれば必ず等級が認定されるとは限りません。

それぞれの条件を満たしているか、一つずつ確認していきましょう。

①交通事故が原因で症状が残っている

後遺障害等級の認定を受けるためには、交通事故が原因で後遺症が残っていると証明する必要があります。

治療しても治らない症状があったとしても、客観的に見て交通事故との因果関係がなければ、後遺障害等級は認められません。

たとえば、交通事故でケガをしたのに仕事が忙しくて事故の2週間後に病院にかかった場合、「交通事故とは関係のない要因があるのではないか」と疑われる原因となるのです。

そのため、交通事故の被害に遭った際はできる限り早めに医療機関を受診し、適切な診断と検査を受けましょう。

②治療の効果が得られなくなった

後遺障害等級認定には、これ以上治療を続けても症状の改善が見込めないと医師に判断される必要があります。

治療の効果を得られなくなった状態は「症状固定」と呼ばれ、後遺症が残ったと判断された状態ともいえます。

症状固定までの期間はケガの症状によって異なりますが、多くの場合は6ヶ月以上が目安です。

高次脳機能障害など判断が難しい症状の場合は、症状固定までに1年以上かかるケースもあるので注意しましょう。

③後遺症の症状について医学的に証明できる

後遺症の症状について、医学的に証明できるかどうかも後遺障害認定の条件です。

単純に「足が痛い」「指が動かない」といった主張だけではなく、なぜその症状が残っているのか、原因となる理由を説明する必要があります。

そのためには、医療機関で必要な検査の受検や適切な治療、継続した通院などを行うことが重要です。

主治医の意見書や診断書、検査結果のデータなどは有力な証拠となるでしょう。

④後遺症の症状程度が自賠法施行令で定める等級に該当

後遺症の症状の程度が、自賠法施行令で定める等級に該当しているかも重要です。

前述の表で紹介したとおり、後遺障害は1級から14級までの等級ごとに、細かな症状程度が決められています。

既定の症状に該当しているかどうかは、後遺障害等級の判断基準となるのです。

ただし、後遺障害等級表にない症状でも、相当等級としてなんらかの等級が認められる可能性はあるでしょう。

申請方法

後遺障害等級の申請方法には、加害者側の任意保険会社に手続きを任せる「事前認定」と、被害者自身で申請手続きを行う「被害者請求」があります。

被害者の負担が少ないのは、任意保険会社に手続きを任せられる事前認定です。

しかし、被害者請求は自分で有利な証拠を集めて提出できるため、適切な等級の認定を受けやすいメリットがあります。

また、損害賠償金を受け取れるのは通常示談成立後となりますが、被害者請求をすると後遺障害等級が認定された時点で一定額の保険金を先に受け取れるのもメリットです。

2つの申請方法のメリットとデメリットを比べた上で、自分に合った方法を選択しましょう。

 

後遺障害等級の結果に不満がある場合

後遺障害等級の結果に不満がある場合には、異議申し立ての手続きを行うと再申請が可能です。

ただし、一度認定された結果を覆すには、自身の主張を補うような根拠や医師による新たな証明が必要となります。

不認定となった理由を覆すほどの証拠を集めるのは困難であるため、後遺障害等級を申請する際は、早い段階で弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士に依頼すれば、後遺障害等級認定だけでなく示談交渉も有利に進めやすいため、適切な損害賠償金を受け取れる可能性が高まるでしょう。

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