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交通事故の慰謝料は非課税?非課税にならないケースは?

2022年12月27日

加害者から交通事故の慰謝料を受け取る際、課税される税金が気になっている人は多いのではないでしょうか。

原則として慰謝料は非課税ですが、一部のケースでは課税対象となる可能性もあります。

今回の記事では、慰謝料を含む損害賠償金・保険金の課税対象の有無について解説していきます。

どのような場合に税金を支払う必要があるのかも詳しく解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

 

交通事故の慰謝料は基本的に非課税

交通事故の慰謝料は、基本的に非課税となります。

慰謝料は交通事故によって受けた被害者の精神的苦痛を補うための賠償金で、利益として扱われないためです。

所得税法第9条1項18号と所得税法施行令第30条においても、損害に起因する賠償金は非課税と定められています。

事故に遭いマイナスになった状態を元に戻すだけなので、税金はかからないと考えるのがいいでしょう。

そもそも慰謝料とは?損害賠償金との違い

交通事故における慰謝料とは、事故によって受けた精神的苦痛を補償する目的で支払われるお金です。

対して損害賠償金は、治療費や修理費・休業損害・慰謝料など、交通事故で受けた損害を補償するために支払われるすべてのお金をいいます。

慰謝料と損害賠償金は同じ意味合いの言葉として認識されやすいですが、損害賠償金の一部に含まれているのが慰謝料です。

 

交通事故の慰謝料以外で非課税となる4つの項目

前述のとおり慰謝料は非課税となりますが、次の損害賠償金なども原則として非課税です。
・治療費・修理費などの損害賠償金
・休業損害・逸失利益などの損害賠償金
・見舞金
・保険金

それぞれどのような場合に支払われるお金なのか、以下で解説していきます。

治療費・修理費などの損害賠償金

治療費・修理費などの損害賠償金は非課税として扱われます。

治療費は、応急手当費・診察料・投薬料・手術料など事故によるケガの治療にかかる費用。

修理費は、事故で故障した車などの修理にかかる費用です。

いずれも交通事故が原因で発生した損害を補償する費用であるため、基本的に税金はかかりません。

休業損害・逸失利益などの損害賠償金

休業損害や逸失利益なども、原則として非課税です。

休業損害は、交通事故によるケガが原因で仕事を休んだために生じた損失です。

逸失利益は、交通事故で後遺症が残ったり死亡したりした場合に、本来働いて得られたはずの将来的な減収を指します。

本来得られていたはずの収入を補てんする休業損害と逸失利益には、給与などと同じように税金がかかると思えるかもしれません。

しかし、休業損害と逸失利益は損害賠償金の一つであり、損害賠償金は原則非課税とされているため課税対象になりません。

見舞金

交通事故の見舞金に関しては、社会通念上相当と認められる金額であれば、原則非課税として扱われます。

見舞金とは、ケガで入院した際に、親族や友人・会社関係の人が回復を祈ってお見舞いに持参するお金です。

非課税となるのは、受け取る側の社会的地位や贈与者との関係を考慮した上で、妥当と判断された場合に限るため注意が必要です。

保険金

交通事故で受け取った以下の保険金には、税金はかかりません。
・自賠責保険金
・対人賠償保険金
・無保険車傷害保険金

自賠責保険は、すべての車の所有者に加入が義務付けられている保険で、交通事故の被害者に対する最低限の補償を目的としています。

対人賠償保険は、被害者に対する損害賠償金が自賠責の限度額を超えた場合に超過分を支給するもので、任意で加入する保険の一つです。

無保険車傷害保険は、加害者が任意保険に未加入の場合や加入している保険では被害者に対する補償が十分でない場合に、不足分を支給する被害者側の保険です。

これらの保険から受け取った保険金は、基本的に全額非課税となります。

 

交通事故の慰謝料などが非課税とならないケース

交通事故の慰謝料などが非課税とならないケースとして、下記のようなケースが挙げられます。
・慰謝料などが高額すぎる場合
・事業収入とみなされた場合
・勤務先から見舞金を受け取った場合
・被害者側の保険から死亡保険金を受け取った場合

原則非課税となる損害賠償金も、上記のケースでは課税対象とみなされる可能性があるため注意が必要です。

非課税とならない理由について、以下で一つずつ確認していきましょう。

慰謝料などが高額すぎる場合

加害者側から受け取った慰謝料などが高額すぎる場合、課税対象となる可能性があります。

たとえば全治1週間程度の比較的軽い症状であるにもかかわらず、加害者に数百万円の慰謝料を支払われたケースなどが該当します。

通常非課税の慰謝料ですが、交通事故で負った損害に見合わない過剰な金額は、贈与税の課税対象とみなされるでしょう。

事業収入とみなされた場合

損害賠償金が事業収入としてみなされた場合、課税対象となる可能性があります。

たとえば交通事故で事業に使用する商品に破損などの損害を受け、加害者側に商品代を賠償してもらったケースでは、事業収入として所得税が課税されます。

商品代金相当の金額を加害者から受け取ると、商品を販売して収入を得た場合と同等の利益を得たと判断されるためです。

被害者側の保険から死亡保険金を受け取った場合

勤務先から見舞金を受け取った場合、課税対象となるケースもあるため注意が必要です。

通常の見舞金は非課税ですが、収入に代わる性質がある見舞金は、給与収入と同等に扱われ所得税が課税されます。

たとえば加害者側から支払われた休業損害が十分な金額でなく、勤め先の会社から給与所得の不足分を見舞金の名目で受け取ったとします。

このようなケースでは見舞金として受け取ったお金だとしても、給与収入と同等の性質をもつとみなされるため、所得税が課される可能性があるでしょう。

被害者側の保険から死亡保険金を受け取った場合

被害者が加入している生命保険・医療保険等から死亡保険金を受け取った場合も、課税対象となります。

死亡保険金に課税される税金は所得税・相続税・贈与税のいずれかとなり、どの税金が適用されるかは、被保険者・保険料の負担者・保険金受取人の関係性によって異なります。

税金の種類 課税条件
所得税 保険料の負担者と保険金受取人が同一人物である場合
相続税 被保険者と保険料の負担者が同一人物である場合
贈与税 被保険者、保険料の負担者、保険金受取人がすべて異なる場合

 

交通事故の慰謝料は原則非課税だが迷ったら弁護士に相談

交通事故の慰謝料は、原則として課税されません。

しかし、思いがけず課税がされてしまうケースもあるため注意が必要です。

慰謝料を含めた損害賠償金や保険金を受け取る際、課税対象となるのかどうか疑問を感じたら、交通事故に精通した弁護士へ一度相談してみるのをおすすめします。

弁護士に相談すると、専門家の観点から適切なアドバイスを受けられるでしょう。

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