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交通事故で請求できる慰謝料の種類と算定基準の種類

2022年04月8日

交通事故により精神的苦痛を受けた被害者は、加害者に対して慰謝料の請求ができます。

しかし「慰謝料」と一重に言っても、いくつかの種類があるのをご存じでしょうか。

この記事では、交通事故の慰謝料に関する以下の内容を解説します。

  • 交通事故によって損害を受けた際に発生する慰謝料の種類
  • 慰謝料を算定する際の基準
  • 基準別の死亡慰謝料相場
  • 交通事故の慰謝料を請求する基本的な流れ

交通事故の慰謝料の種類や仕組みについて理解し、適正な金額を受け取りましょう。
 

交通事故の慰謝料は3種類

交通事故によって発生する慰謝料には、以下の3つの種類があります。

  • 入通院慰謝料
  • 後遺障害慰謝料
  • 死亡慰謝料

いずれも、交通事故によって生じた被害者の「精神的苦痛」を金銭により補償するものです。

それぞれ詳しく解説していきましょう。

入通院慰謝料

入通院慰謝料は、交通事故で「ケガをした」ことで発生した精神的苦痛を補償するものです。

ケガによって生じた通院の手間や、入院による負担などに対して、慰謝料が発生します。

基本的に入院や通院をした期間・日数をもとに算出されるので、入通院が長くなればなるほど慰謝料は高額になります。

また、入通院慰謝料は、病院等での医療を受けた場合に認められるものです。痛みを和らげるためにマッサージに通った場合などには、認められませんので注意しましょう。

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、交通事故で「後遺障害が残った」ことで発生した精神的苦痛を補償するものです。

後遺障害によって、日常生活に支障が出る辛さなどに対して慰謝料が発生します。

ただし、後遺障害等級の認定がされないと、後遺症による精神的苦痛を受けたとしても後遺障害慰謝料の請求はできません。

第三者機関である損害保険料率算出機構から後遺障害の等級認定を受けなければ、後遺障害慰謝料がもらえない点には注意してください。

死亡慰謝料

死亡慰謝料は、交通事故で「死亡した」ことで発生した精神的苦痛を補償するものです。

被害者本人への慰謝料はケガの場合でも発生するため、公平性を保つ観点から、死亡したケースにおいても本人に慰謝料が認められます。

ただし、本人は死亡しているため、被害者に代わって遺族が相手方へ請求する必要があるので注意しましょう。

また、本人に発生した慰謝料とは別に、父母・配偶者・子どもなどの近親者に生じた精神的苦痛に対しても慰謝料は発生します。

 

慰謝料の算定基準は3種類

慰謝料の算定基準には、以下の3つがあります。

  • 自賠責基準
  • 任意保険基
  • 裁判基準

同じ状況・損害であっても、用いる算定基準が異なれば慰謝料の金額は大きく変わるので注意しましょう。

どの基準でどのように変化するのか、以下でそれぞれについて解説します。

自賠責基準

自賠責基準とは、加害者が加入している自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)から支払われる慰謝料の算定基準です。

自賠責保険は、交通事故被害者の最低限の補償を目的として、法律上加入が義務付けられています。

あくまでも最低限の補償ですので、被害者に支払われる慰謝料は3つの基準の中でもっとも低い金額です。

任意保険基準

任意保険基準とは、加害者側の任意保険会社が独自に設定している、慰謝料の算定基準です。

ほとんどの人は自賠責に加えて任意保険にも加入しているので、加害者側から提示される保険金額は、基本的に任意保険基準により算定されたものになります。

具体的な慰謝料の金額は話し合いで決まりますが、自賠責基準より高く、裁判基準より低い金額であるのが通常です。

裁判基準

裁判基準とは、弁護士や裁判所が用いる慰謝料の算定基準です。

過去の裁判例をもとに設定されており、三つの基準の中でもっとも金額が高くなります。

被害者が法律の知識がない場合には、加害者側から提示された任意保険基準による低い金額に決定してしまうケースが多いです。

適正な慰謝料を受け取りたい人は、弁護士への相談を検討してみてください。

 

【基準別】死亡慰謝料の相場

慰謝料は算定基準によって大きく異なります。

各基準によって金額にどれくらいの差があるのか、以下3つの慰謝料の例を確認してみましょう。

  • 自賠責基準の死亡慰謝料
  • 任意保険基準の死亡慰謝料
  • 裁判基準の死亡慰謝料

 

自賠責基準の死亡慰謝料

死亡慰謝料は、父母・配偶者・子どもなどの近親者も請求が可能です。

請求できる人が多いと、その分保険料が加算されます。

対象 金額
死亡した本人 400万円
請求権者1名 950万円(400万円+550万円)
請求権者2名 1,050万円(400万円+650万円)
請求権者3名 1,150万円(400万円+750万円)

たとえば、死亡した本人に配偶者と両親がいた場合には、請求権者が3名ですので、算出金額は1,150万円になります。

なお、死亡した本人に被扶養者がいた場合には、さらに200万円が加算されます。

任意保険基準の死亡慰謝料

任意保険基準の死亡慰謝料は、各保険会社が非公開で独自に設定しています。

あくまでも参考の相場にはなりますが、請求できる金額は以下のとおりです。

対象 金額
一家の支柱 1,500〜2,000万円
その他 1,100〜1,600万円

被害者本人に対しての金額と遺族に対しての金額がありますが、すべて含めると上記が相場になります。

任意保険基準や裁判基準は、事故被害者の立場によって慰謝料が大きく異なる点は押さえておきましょう。

裁判基準の死亡慰謝料

裁判基準の死亡慰謝料金額は、以下のとおりです。

対象 金額
一家の支柱 2,800万円
その他 2,000〜2,500万円

裁判基準では任意保険基準と比べて、2倍以上増額される場合もあります。

裁判基準の場合、飲酒運転など事故発生要因が悪質なケースでは慰謝料が増額される可能性もあるので、その差はさらに大きくなります。

 

交通事故の発生から慰謝料請求までの基本的な流れ

交通事故が発生してから慰謝料を請求するまでの基本的な流れは、以下のとおりです。

交通事故発生からの流れ 具体的に行う作業・注意点など
①交通事故発生 ・警察や任意保険会社に連絡

・相手方の氏名や連絡先などを確認

②ケガの治療 ・基本的には相手方の任意保険会社が治療費を支払う

・治療費が打ち切られそうなら任意保険会社と交渉

③(後遺症が残った場合)後遺障害申請 ・治療後に後遺症が残った場合には、後遺障害認定を受けるための申請手続
④示談の交渉 ・相手側の任意保険会社が任意保険基準の賠償金を提示してくる

・裁判基準で慰謝料を請求するには遅くともこの段階で弁護士に相談

⑤(示談不成立の場合)ADR・裁判 ・裁判所によらない紛争解決手続「ADR」の利用または裁判を起こす

・裁判の場合は、裁判基準での請求が可能で、裁判所による公正な判断がされる。反面、時間と手間はかかる。

 

慰謝料の時効に注意

慰謝料が請求できる期間には、制限があるので注意してください。

請求内容 期限
損害賠償請求

(人身・死亡事故)

5年

※2020年3月31日以前の事故の場合は3年

損害賠償請求

(物的事故)

3年
保険金請求

(人身・物的共通)

3年

ケガの治療や示談交渉がスムーズに進んでいるのであれば、時効期間はそれほど気にする必要はありません。

時効が成立すると基本的には慰謝料の請求ができなくなるので、3年という期間はしっかり覚えておきましょう。

 

交通事故の被害者になったら弁護士に相談して適正な慰謝料を受け取りましょう

交通事故の被害者になって慰謝料を請求するような事態が生じた場合、まずは弁護士に相談するのが良いでしょう。

弁護士に依頼せずに裁判基準で慰謝料を受けるには、保険会社との多くのやり取りが必要になるので非常に手間がかかります。

また、法的に意味のある主張や立証を行って相手方に裁判基準の金額を認めさせるのは、法律の知識がある人でなければ難しいです。

適正な慰謝料を受け取るために、まずは弁護士への相談をおすすめします。

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