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示談交渉のタイミングはいつから始まりますか?

2021年06月21日

交通事故に遭った場合、示談交渉を開始しますが、いつから示談交渉を開始するかという問題があります。交通事故が起こったら、すぐに示談交渉をするものだと思われていることもありますが、実は示談交渉は交通事故直後にはできないことが多いです。
示談開始のタイミングは、交通事故の損害の内容によって異なります。

まず、物損の場合には、損害額が確定しやすいので比較的すぐに示談交渉を開始出来ます。そして、比較的簡単に解決できることが多いです。

これに対して人身損害が発生した場合には、すぐに示談交渉を始めることができません。
この場合、入院や通院による治療を続けて、まずは傷害が完治するか症状固定するまで待つ必要があります。
交通事故の損害賠償金の金額は、完治するか症状固定するまで確定できません。

治療を途中で打ち切ってしまった場合などには、本来請求出来る入通院慰謝料や後遺障害慰謝料を請求できなくなってしまうおそれがあるので、通院治療は必ず完治または症状固定するまで継続する必要があります。
通院には6ヶ月や1年以上かかることなどもありますが、その間はまだ示談交渉を開始することはできないことになります。

相手方保険会社が途中で治療費の支払いを打ち切ったり、「そろそろ示談交渉を開始したい」などと言ってくることがありますが、治療を優先すべきであり、そのような話に応じる必要はありません。症状が完治するか症状固定したら、そのときには後遺障害等級認定請求をして(後遺障害が残った場合)、示談交渉を開始しましょう。

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