交通事故の解決は地元の弁護士に依頼すべき
交通事故の被害者の方が、交通事故の解決のために弁護士を探すという場合、インターネットで探すというケースは多いと思います。
その場合、まずは、YahooやGoogleで「交通事故 弁護士」などのキーワードを検索すると、東京や大阪の都会の法律事務所のホームページがたくさん出てきます。
検索に出てくるような都会の法律事務所は、所属する弁護士の人数も多く、ホームページも立派で、豊富な解決事例も書かれていていますよね。
東京や大阪近郊に住んでいらっしゃる方については、こうやって出てくる事務所に実際に相談を申し込み(初回相談料は無料なところが多いです。)、そこの弁護士や事務所が気に入れば、事件を依頼すればよいと思います。
セカンドオピニオンとして、2・3ヶ所の法律事務所に相談に行ってもいいかもしれません。
しかし、地方にお住まいの方は、都会の弁護士ではなく、地元の弁護士に交通事故の解決を依頼したほうがよいです。
以下で理由を説明します。
地元の弁護士に交通事故の解決を依頼すべき理由
地方の方が都会の弁護士を選んだ場合のデメリット
1 アクセスの悪さ
福井のように、都会へのアクセスが悪い場合、安易に東京や大阪の事務所に事件を依頼することには注意が必要です。
まず、交通事故の適正な賠償金を獲得するためには、弁護士との詳細な打ち合せが必要になります。特に、裁判になるようなケースですと、こうした打ち合せが何度も必要です。
そのため、地方の方が、都会の法律事務所に事件を依頼するという場合は、1回の打ち合せのために何時間もかけて移動をしなければいけません。交通事故のために移動すること自体が困難である方もいるため、このような移動の負担は大きいですし、交通費も馬鹿になりません。
2 低額での示談になってしまう可能性があること
福井で発生した交通事故については、裁判を起こす場合の裁判所も原則として福井の裁判所になります。例えば、東京の弁護士の中には、地方で受任した事件について裁判を起こすことはせず、示談だけで解決している弁護士もいるという事例を何回も聞いたことがあります。
これは、例えば、福井の裁判所で提訴した場合は福井の裁判所に弁護士が来ないと行けなくなる手間を避けるためで、裁判を避けるために保険会社と低額での示談に応じてしまうこともあるようです。
もちろん、すべての事件について裁判で解決する必要はありません。当事務所でも多くの事件は、裁判に至ることなく、示談で解決しています。
しかし、適正な賠償金を獲得するためには、いつでも裁判ができることを前提に保険会社と強気で交渉することが、示談においても適正な賠償金を獲得するためには重要になってきます。
地元の弁護士を選んだ場合のメリット
地元の弁護士に仕事を依頼する場合については、それほど移動の負担なく打ち合せをすることができますし、いつでも顔を見て打ち合せをすることができるため、依頼者や依頼者家族の気持ちを汲み取ることもしやすくなります。当事務所としては、フェイス・トゥ・フェイスでのコミュニケーションは、円滑な事件処理には欠かせないと考えています。
また、地元の裁判所で提訴ができるため、いつでも裁判ができることを前提に保険会社と強気で交渉することができますので、示談においても低額の示談には応じることはありません。
交通事故の事件の適正な解決のためには、弁護士による主治医との面談や事故現場の確認などを行うこともあります。これは地元の弁護士でないと難しい場合が多いです。
交通事故の解決は地元の弁護士に依頼すべき
都会の大きな事務所の弁護士に仕事を依頼したからといって、必ずしも交通事故について経験豊富な弁護士が担当してくれるわけではありません。経験の無い新人の弁護士を割り当てられることもあります。
都会の事務所の中には、インターネットの広告に多額の広告費を掛け、それを回収するためにきちんとこなせる以上の多数の事件を受任し、1件1件の事件の解決を真面目にしないという事務所もあります。
都会の法律事務所に頼んだからといって、必ずしも賠償金額の増額には結びつかないのです。
地方の方が交通事故の解決のために弁護士を依頼する場合は、まずは顔を合わせて話ができる地元の弁護士にしっかりと相談して、適切なアドバイスを受け、安心することが重要だと思います。
まずは地元の弁護士を探しましょう。
地元の弁護士の中でも交通事故の分野に詳しい弁護士に相談することをおススメします
ただし、気をつけないといけないのは、弁護士が全員、交通事故の分野に詳しいということではないということです。
その弁護士のホームページでの中で交通事故のことが詳しく書かれているかや、解決事例等で実績を確認して、地元の弁護士の中でも、交通事故を専門的に数多く取り扱っている弁護士に相談することを強くおススメします。